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2012年12月13日 (木)

自作テレキャスターコピーに使った木工具他

ここに紹介した工具だけで加工、仕上げはできませんが

こだわりの道具の紹介をしてみます

長文なので軽く読み流してください

ジグソー、バンドソーなどで切り取ったあとに板の側面 切り口を滑らかに仕上げるのですが、

ギターの場合、カンナはまず使えませんし ペーパーだけで仕上げるには手間がかかりすぎます

そこで ルーターの登場ですが、用意できなければトリマーだけで少しずつ削ってもイケます

ストレートビットをつけて 墨でけがいた通り慎重に削り

ギターのボディはだいたい42mmはあるので片面からは一回で削れまないので

ボディを裏返して トリマーに切り込みすぎを防ぐガイドをつければ

あとはペーパーで磨くだけに削ることができます

当然、最初に削る面はフリーハンドなので ゆっくり少しずつ綺麗に仕上げます

裏面は自動的に先の面と同じ仕上がりになるので 最初が肝心ということです

ガイドの写真です 矢印の距離を調整して 目違いがでないようにします

あらかた仕上がったらペーパーをかける前に トリマーで面取りします

多くのエレキギターの面取りは坊主面です

トリマーで坊主面を取ったら ボディ側面の削りムラがはっきりとわかるので

修正しますが、ペーパーで削れば消えるようなムラだといいのですが

長い距離に渡って削らないといけないとか、明らかに段差があって ペーパーで修正するには骨が折れそうなときは

トリマーにストレートビットをつけ直して ムラを取り スムーズできれいな曲線に仕上げて

坊主面の取りなおしです 面取りしてからペーパーがけの利点は

ボディ側面の面積が面を取った分だけ少なくなり

当て木をして研ぐのですが 面積が少し減っただけでも労力、仕上げやすさがずいぶん違います

ネックまわりの仕上げに顕著に現れます

で、最終的にトリマーで坊主面をボディ 全体に通して一周削ります

それで ムラ 大工用語で 通り が出てたら 側面と面取りは完了です

仕上げのペーパーがけは 塗装の直前にするだけです 理由は

ネックポケット、ピックアップ取りつけの座繰り、ピックガードその他のハード取りつけのビス穴開けが残っており その後の工程で鉛筆で書いたり傷が入ったりするので 最後のいあげまで ペーパーがけをのこしておきます

もし、ボディに深い傷が入った場合 絶対にパテを入れてはいけません

なぜなら 塗装したとき塗料で塗れると 時間の経過とともに 傷でへこんだ木部が膨張

元に戻るので パテを入れた分だけ 飛び出してとても見苦しい仕上げになります

塗ったときに 綺麗であってもです

ではへこんだキズの対処は?

その日の作業を終えたころに スポイトやストローなどで へこんだ部分に水をつけるのです

キズの部分だけにたっぷりつけて 翌日には ふくらんで元通りになってるはずです

もどってなくて 水が乾いてたらもう一度水をつけてみてください

下図は テレキャスのシェイプに削っただけで 座繰り、ペーパーがけはまだしていません

なので このままレフティのテレキャスに加工可能です

ネックまわりは ピックガードをあててみて 形状が大きくずれていないか確認します

ずれてるとネックとピックガードを取り付けたあと 不細工さが一目でわかるので要注意です

木工が全部終わればサンディングして塗装しますが

ウレタンのサンディングシーラーをよく乾かしながら 5回以上塗ります

そして1日置いて サンディングしますが 綺麗に仕上げようと思えば2-3日は置いた方がいいです

#320の空研ぎペーパーに当て木、電動サンダーにも2.5mmのべニアをゴムのりで貼って当て木をして研ぎます

電動サンダーについてる黒いゴム板のままでは細かいムラが抜けないというより

ムラが残ったまま仕上がります 表面全体にペーパーがあたって 磨き残しがなくても 平滑にはなっていません

ホームセンターや塗料店の言葉を信用しては絶対にいけません あっさり期待を裏切られる結果しか残りません

信用できるアドバイスは 近所で実際に作業してる 板金塗装屋の人に聞いてみてください

仕上がりが綺麗で塗りやすい塗料などを教えてもらったり 小分けもしてくれると思いますが

木部の塗装は板金屋で聞いてもたぶん失敗すると思います

それより木工塗装のサイトをググってみたほうがいい結果になると思います

サンディングに話を戻しますが

サンダーで削っていくと 刷毛目や木の目が残って ペーパーがあたってない低い部分につやがあると思います

つやのある部分がなくなるまで平滑に削ればサンディングは終了ですが そう簡単ではありません

まだ削らないとつやが残ってて どんどん削ると下地の木部が出ちゃいます

こうなるとシーラーをまた塗らないといけません 少しだからいいやと思って

仕上げを塗るとわかります  下地がでた部分は木目が浮き上がり 色も全然違うのを確認できるでしょう

失敗の経験を重ねないと理解できない部分です

で、これ以上サンディングすると下地が出るだろうな というところでやめて

サンディングシーラーを3-4回塗って乾燥 翌日以降にサンディングすれば たいていの木目は埋まり

仕上げ塗りもきれいにできます

仕上げ塗りは刷毛塗りでも不可能ではありませんが 専門的な経験と知識が必要です

ですので わりと簡単に仕上げるには缶スプレーが便利です

私は仕事で使ってた 吸い上げ式のスプレーガンを使いました コンプレッサー必須です

これはわりと大きなものを塗装するガンです

ヨットやボートの外販塗装にはちょうどいいサイズでした

真夏に塗ったディンギーがこれです

船など大きなものは 自動車のようにバフがけはしません たいていは塗りっぱなしで仕上げます

50フィート、80フィートの外販にバフをかけて仕上げるのは邪道です

イタリアのメガヨットなど新造船でもAll Grip というペイントで塗りっぱなしです

内装の塗装はポリエステルなどを使って 塗るというより 特別の装置設備で表面張力、自然現象を利用して

あとで磨かなくても 鏡面仕上げ ミラーフィニッシュに仕上がるようです

 

長くなりましたが これ以上のうんちくは別の機会に