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2020年3月15日 (日)

自作ボート現尺図の描き方

残念ながら作業風景の写真は残っていないので、洋書の挿絵イラスト風で説明します。

ボートヨット関連の洋書を開いてみると、たまに概観図というか、まっすぐに投影したような画像が載ってたりします。

好みに近いものがあれば一番いいのですが、あったとしてあまりにもユニーク特殊な形状だと 日本沿岸で使うのに適してない船型のものがあったりします。

ショーボート的に見せるだけなら問題ないのですが、やはり釣りやクルージングなど 実用性を考えると日本の海にあわせて設計されたものが操縦性も乗り心地もよくなります。

造船には図面が少なからず必要でも ここではまた買わなくて済むだろうという方法を紹介します。

ボートショップにあるカタログやネット検索で見つかるもので充分です。下図を見てください。

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  Windowsのペイントソフトで編集できます。

たぶん23フィート 全長5.5mとなっています。

これをトレーシングペーパーに写し取るか、パソコンで下図のようにアウトラインだけに編集します。

チャイン先端部の位置は上から下に線を下ろせば簡単に写せます。

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そしてキリのいい寸法で等分に割り、船首と船尾はきっちり割り切らなくて半端な距離でかまいません。

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次は平面図にチャインを描いてみます 多くのモーターボートがこんな感じになっています。

最後部のチャイン幅実寸は10cmくらい

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平面図は船底部分を海底から見た図です。

青い矢印の距離を測り、赤で囲った方に写して書くとSTステーションごとに切った断面図になり これを基に現尺図を起こしてフェアリングしたものを別の図面として書き直したら 正確な寸法が出た原図の完成で、制作は主にこの断面図だけで間に合います。

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センターラインに対して直角に交わる水平線(WL)は、予想する計画喫水線でも キールの下にベースラインとして書いてもよくて 自分でわかりやすい方を基準にすれば喫水線にこだわる必要はありません。

で、A4用紙やPCモニターに映る船の大きさは大きくても20cmくらい うちで印刷したら13cmくらい 実物は5.5mあるので これを拡大するには?

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こんな物差しがあれば割とかんたんです。1:200のスケールをあてたら270mmくらい 270に20をかけると5400と 約5.5mに近い縮尺になるので、

このスケールで計った寸法を20倍すれば 実物の寸法が暗算でも可能となるのです。

が、電卓を使いましょう。 参考表(当記事フィッシングタイプのものではありません。こちら) ST:700mm 高さ

ST.No. キール チャイン シアーライン
9 -306 -80 425
8 -328 -75 415
7 -350 -65 408
6 -365 -52 405
5 -377 -35 415
4 -377 0 440
3 -312 67 474
2 -262 113 493
1 -200 160 515
0:ST1から462m   230(275) 610(590)

ST.No. チャイン外 チャイン内 シアーライン
9 727 687 839
8 732 689 850
7 720 680 848
6 690 640 828
5 630 597 785
4 540 510 704
3 375 360 544
2 277 265 442
1 170 167 316
0 0 0 0

  以上の方法で拾った寸法を実際の大きさに書いて 

バテンをあててできるだけスムーズな曲線にしあげます。

湾曲のきつい船首部から船体中央を例にすると、このような曲線になることが多く

赤でかこったようにしるしをつけたところを通らないほうがきれいなカーブを描くことが多々起きてきます。

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これがフェアリングで、ずれたしるしは計測ミスというより 

A4コピーから採寸、拡大のための計算までの 誤差と誤差が重なってずれてるだけです。

5mmくらいのズレなら上出来でしょう。

何cmも大きくずれてたら書き間違いか計算ミスです 

気にすることはありません。クレームをつけるオーナーは自分です。

そこでシビアに計算値を眺めると、小数点以下はまあ無視しても 誤差が誤差を呼ぶんじゃ、

この図面は信用できるの?全長も全幅も人によって全然違ってくるんじゃ?  

そうです違って当然、まったく同じものが作れる方法ではなくて数mmの誤差で収めるには

上でフェアリング済みの図面を共用するしかありません。

同じ図面を共有するからこそ数社でやってもNASAなど高度な仕事が可能になるのです。

で、全長を決定する方法は?下図を見てください。

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船体中央から後部に向けて段々幅をしぼってる船もあり、

この場合は全長を短くする方法としても使えます。

まれに計画寸法より作業場や作った単板の長さに余裕があって5.5m以上に作ってもいいとすると 私なら取れる長さいっぱいのところにトランサムを置きます。

実際そうやって5.5mの予定が結果7.2mの船になっていました。

ここまででハル制作全体の流れはわかると思います。

が、しかし問題がひとつ 船首付近、バウの形状です。

チャインやステムのラインはたぶんこれくらいだろう 

というだけのもので このまま木型が完成したあとで見て 

イメージしてたのと全然ちがう  ということにならないように 

模型を作って確認しておけば安心です。

実際の船はいわゆるメス型を作ってその中に切り合わせした単板をつなぎ合わせて船の形にします。

模型の場合は逆のオス型を作り 

その上に厚めで腰のあるクラフト用紙などを貼って作るのです。

はさみで楽に切れるので、失敗しても大した出費にはならないと思います。

バウは船の顔と言ってよく、細面、丸顔、人によって好みは千差万別でしょ?

最後にステムのアレンジ方法を

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青印の高さを変えると表情が一変します。水線長も多少変わります。

これは途中で変えてはいけません。

ここを変えるとチャインの始まる位置だけじゃなく 外板の傾き、前後方向のひねり具合も変わり最悪船全体の現尺図を書き直すことになるので 一番最初に決めておくべきことです。

20年以上前、デザイナーに聞いた話は 当時でもコンピューターソフトで設計してて 基本的な形は雛形があり、オーナーの要望 デザイナーのセンス等 曲線に個性をつけるときに上記の方法でポイントを変更指定すると 

ソフトが書き換えて計算後表示してくれると言っていました。

この記事の方法はかなりのローテクですが、

理屈は似たようなものだと思います。