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2020年3月15日 (日)

FRPバイクタンク作成案

バイク タンク で画像検索かけてみたところ

へこみを板金塗装、好みのカラーに塗り替える様子が多く。 みなさん色々やられてるようです。 下図のカウリングタイプだと、下から覗かない限り見えないので 角ばった箱組で塗装すれば終わるように思います。

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で、曲線美あふれる形状はこのようにハーレータイプに多い ティアドロップとでも呼べばいいんでしょうか。

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現物を残しておく場合、押す型を作ったほうが完成度が高くなります。

上図のようにタンクをスライスした断面より大きめの板を用意。 中心線と直角に交わる線を2本、重ねる板にけがいて 接着時の位置決めに使います。

こうすれば計画通り綺麗な曲面に仕上げやすくなります。

ビスや釘はなるべく中央よりに打ち、かんなやサンダーがあたらないようにします。

接着したら電気かんなやサンダーで綺麗に削るのですが、

サンダーよりかんなで削った方が凸凹なムラが出にくいはずです。

仕上げにはペーパーサンダーを使い、細かいRは手仕上げで。  

曲面を持った容器なので割り型という2つ以上の型を使い抜いた品物をつなぎ合わせます。

この形状だと縦2つに割ったほうが作りやすいかも。

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割り型で抜いてつなぎ合わせる方法の1つ フランジをつける。

FRPを積層できるまで仕上げたら、割る位置へベニヤ板を廻すように止め

付け根にパテで内Rをつけます。図の下 底板は別製作。

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1のように積層、硬化後ベニヤだけ外します。

積層したメス型を外してはいけません。

積層して出来たフランジ部分の根元にパテでRをつけワックス離型処理。

そのフランジを反対側のメス型のフランジ部の型として積層。

誤差の出ようが無い作り方だとわかるでしょう。

硬化後、脱型する前に数箇所フランジへビス穴を貫通させておきます。

2つに割って品物を積層、

硬化後さっき開けた穴をガイドにタンクフランジへ貫通穴あけ。

脱径して2つを合わせるとき ビス穴にズレは無いのでタッピングかボルトで締めれば 何の苦労もしないで正確無比な位置合わせ。目をつぶって締めてもへーき。

この形状のタンク底面は下図のように真ん中をくり抜くので 底板を貼る前にタンク上部の内側をガラステープで止めます。

見えなくなるのでしっかり枚数貼ると 上っ面は1枚貼るだけでもいいくらいです。

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ガスキャップはスクラップを探して上図のようにフランジ状に残して切り。

タンクに膨らみがあれば目立たなくなるまで削ったり調整後。

マットを広めに段差にならないよう積層パテ入れ塗装で仕上げ。

底板は角の部分しか積層できないと思います。

そしてフランジを着けずに割り型で作るには

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タンク接合部の貼りシロをへこませるため幅3-4cmガムテープ2枚重ねて貼り 中心より出来るだけ広く、脱型可能なところまでメス型として積層。

この場合、硬化したら脱型。反対側もできるだけ広めに積層硬化後抜きます。

オス型にテープを貼ったときマジックで中心線を書いておくと FRPに写るのでそれを目安にカット、2つをあわせれば寸法通りの大きさになります。

ここで応用編。

タンク上面つなぎ目面が平坦なタンクから型取りした場合。

正直に中心でカットせず、寸法が取れるだけ広めにカット。

簡単に形状も大きく変わらず容積を増やせるのです。

ガムテープで段差をつけた分ガラステープを貼りやすく、

パテ仕上げが楽にできます。 そしてもうひとつ、数ミリの段差でも補強材を入れたような形状になるので強度も増加。  

2つの部材をつないで見た目よく仕上げやすい方法。

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短い距離で湾曲してるところはパテでごまかしやすく。サンダーを使えるなら苦になりません。 広くなだらかな湾曲だとテープあるいは2.5mmのベニヤを貼ってマットの厚みシロとパテシロ。 急に折れてる部分や全くの角。パテでごまかすのは1面づつ狭い面積で済む。

ガスキャップにも2種類あって

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キャップの厚みと外径を計り、オス型を掘るか、 できたメス型へ円盤状の板を貼って抜くか。

お奨めは後者、理由はキャップのサイズ変更が自由。

作りなおしは簡単。 脱型するとき引っかかって往生する心配も無い。

だからグルーガンで止めましょう。 ビスを打ったり接着しないように。

つらいちに金具を収めるのをフラッシュともいい。

図左のようにわずかだけど金具の方を低くすると見栄え良く手触りもいい。

図右のように0.2mmとかほんのわずかキャップが高くなるだけで 見た目が気になる。

1度でも指で撫でて出っ張りを確認してしまうと もうストレスのスイッチボタン。

薄いFRPを削るわけにはいきませんし、 完ぺき主義者なら いちから作り直し? メス型とタンク製作時、離型処理したら ゲルコートかなければ 積層に使う樹脂を 塗って硬化させてから ガラス繊維を積層していきます。

ゲルコートの膜をつけなくても塗装で紫外線は防げます。

が塗装するため サンダーかけて下地塗りした時点でわかります。

埋めても埋めてもピンホールだらけです。 モンキーのタンクキャップ。昔は全部これで 鍵無しのもあったような

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FRPボートのハッチと同じで蓋を作るのは簡単、タンクキャップは買えばいいし。 ハッチの受けを作るとしたら、4本の板を四角に組み船倉に降りて積層作業。

バイクのタンクキャップだとFRPで形を真似できても、しまり具合と寿命は短いか すぐ使い物にならなくなるかだと思います。

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スクラップのタンク、液漏れしててもサビだらけでもキャップさえしっかりしてれば タンク部分をフランジとして残して切ってRがきつければ叩いて。  

あと車体へ取り付ける部分と配管燃料コック取り付け部は キャップと同じ考え方で 木を足すか ステーが収まるように削ったり掘ったり。

木型加工で失敗しても木を埋めるか パテを入れれば大丈夫。

FRP製の型をパテ修正すると いいものにならないことが多いです。

タンクを分割して作るとき方向に決まりは無く、作りやすく つなぎ部分の修正、成型のし易さ 縦横、3分割、 知恵を絞って一体物等、色んな条件が想定されます。

人に見せたとき「どうやって作ったん?」 と聞かれ あっとおどろくような物を作ってください。