巨大船舶内装工事からまな板まで簡単型取り複製法
前記事が長くなったのでその続きです。
内装工事で板を切ってあわせ貼るときに型を取れば正確に失敗も少なく速い仕事が可能になります。
1枚の板は2次元で考えられます。
船など建造物の多くは立体3次元ですが、2次元の座標を2方向から取り、組み合わせて作業することで 曲面を含んだものが作れるようになっています。
ホームセンターで絨毯やフローリング材を買ってきてDIYする場合にも有効な方法なので活用してください。
市販の材料は機械で製造、裁断されてるのがほとんどで 自分で切ったのとは違って正確な直角と寸法でそろえられています。
家の床を見ると正方形、長方形が多いので買ってきたものを端から並べて最後に余った部分を切ればおさまるわけではないのは 一度でも自分でやったことがあればよくご存知でしょう。
それと床やかべに大きなものを貼り付けていく場合、はしっこからやるのは素人です。
大抵はかべの全長とだいたいの材料が90cmなので割りのいい位置を決めてそこから一枚バーンと貼っていくのが定番な方法です。
そこで、問題になるのが細かなでこぼこ、動かせない柱付近の切り合わせです。
図を見てください
かべにこんなでっぱりがあって板を切り合わせてから貼らなくてはならない状況が多々あります 画像はあえて意地悪な形状にしていますが、真四角でもまん丸でもギザギザでも同じです。
また でっぱりがなくてもほとんど同じ状況です。
さしがねの持ち方を数例、私は右手で字を書くので左手でさしを持っています。
場所によってさしがねをどういうふうに持ってもうまくあてられないときがあります
そんなときはさしがねではなく 自分の体の向きを変えて座りなおすと
あら不思議、とっても楽な姿勢でできちゃうことがよくあります。
前記事のように型をとってみると右の図になります
わかりやすいように灰皿をどけてえんぴつの線にあわせてけがいたのが赤い線で、
この赤い線の通りに切ればぴったりと板が置けるはずです。
ただし、微妙な修正削りは必要です。
赤い線で切れば丸いものも簡単によけられるのがわかると思います(しかも精度よく)
ですが、ここでちょっと 手抜きは一切できない性分だ!あいたすきまから光がもれる?のぞいてみたら向こうが見える?ならまだしも すきまに指が入るなど言語道断じゃ!という人もいるでしょう
でもね 施工後たいして見えもせず、指が入るくらい空いててもまったく気にならない部分も中にはあります。
少しは力をぬきましょう。そこで人からけちをつけられにくい修正加工を下図に
水も漏れないような細工をしてやろうとしても うっかり すいちゃうときがあります
でも上の2つのように平均に平行にできたすきまなら場所によっては仕事でも許容範囲内です、 人によってはわざとすきまをあけたデザイン?となぐさめてくれるかも 下図のように斜めにすいたり、段違いになっちゃうと見苦しいものに、同じすきまでこうも印象見え方が違ってきます。
次に四方をかこまれた部屋のフローリング材の貼り付けに応用できるわざ 紙テープを見本に使いましたが、フローリング材も30cm幅くらいのストライプ状の板、リモコンは部屋の端と端として3mあるんだろとイメージしてください。
2本のうすい板を端からわたして途中で重なる長さのものを用意 実際は板の重なった部分を足で踏むなり、型を取るあいだ動かないようにしておきます
端の型をとったら重なってる部分にもえんぴつでしるしを入れておきます。型板がいびつな形状のときには、中心に墨を1本入れれば万全です しるしや合いマークを入れる理由は右の図で、品物へ墨をするために型板を持って材料のあるところへ運びます。 1本の型板でやろうとすると それこそ無限な数の板が必要になり、2本の板を組みあわせれば端材でまかなえます。 ですので、どうしても動いたり離れちゃうので 小さい、短いものなら型板をグルーガンの量を加減して止めます。 たっぷりつけちゃうとばらせなくなるので、それより短いところしか使えなくなるからです。
フローリング材の上に置くとき合いマークをきっちりあわせ、無駄の無い位置で切るように調整して、墨付け切断したら現場であわせてみてください
ここでは本の上に持っていって作業の流れの再現イメージです。
ホムセンのフローリング材は長くても部屋の端まで1本で届かないでしょう そういうのはつなぎ目も機械加工してあるので
ぶつけたりしないようていねいに扱いましょう プロ用の材料だと表面にムク材を貼ってたり、6畳間なら1本で届く材があったりしますが、 切り損ねたらまず、どこにも流用はできないと思ってください。
できるとしたら、台形や三角のようにだんだん短くなっていくところですね、。
ですからそういう部屋では長いところから貼っていくと、5cm間違えても最後のほうにまわせば焚き物にならずに済むかもです 加工精度を上げるにはのこぎりでカットする技術よりも 正確な型取りにつきると思います。
のこを入れるときに墨の中を切るとか外を切るとか、自信があるような発言ですが、 外を切ったり中を切ったりしないと合わないのは、墨付けがいいかげんで安定してないのでしょう。 じゃあ安定してる正確な墨付けだとして どこを切ればいいのか?
それは墨のまんなかです。