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2020年3月15日 (日)

CB750F タコメーターと思い出

今から40年以上前。

私の考え方に大きな影響を与えてくれた人から譲り受けた、CB750Fのタコメーターです。

当時は大型二輪免許が「限定解除」の時代。

合格率は司法試験並みとも言われ、実際には「いかに合格させないか」という試験だったように思います。

教習所で大型二輪が取れる今とは違い、大型バイクは憧れの存在。

免許を持っているだけで一目置かれる、そんな時代でした。

このタコメーターを譲ってくれたのは、某呉では知らない人がいないほど有名だったMちゃん。

豪快で型破りな人でしたが、不思議と人を惹きつける魅力がありました。

ある日遊びに行くと、

「廃車にして田舎へ帰るけぇ、バラして解体屋へ部品で売るんよ。」

と言います。

「キャブ、ちょうだい?」

「キャブはもう売ったあと。」

「じゃあメーターは?」

「売りもんにならんかったけぇ、やるよ。」

「ええっ、キャブが欲しかったんよ。」

「そうなんか…。」

今となっては笑い話ですが、当時の私は本気でキャブレターが欲しかったので、少し複雑な気持ちでした。


あの頃は映画『MAD MAX』の影響も大きく、冒頭に登場した覆面白バイのようなマシン(確かZ1だったと思います)に胸を躍らせていました。

メーターの針の動きを見ながら、

「これ、200km/hは軽く超えとるじゃろう。」

などと真剣に語り合っていたものです。

まだインターネットもなく、雑誌や映画のワンシーンだけが情報源。

それだけに想像を膨らませる楽しさがありました。

そして、当時流行していたのがMAXターン。

夜になると広い駐車場には、円を描くタイヤ痕がいくつも残り、あちこちでタイヤの焦げる匂いが漂っていました。

今では考えられませんが、それも昭和という時代の風景でした。

国内仕様でありながら220km/hまで刻まれたスピードメーターを見るだけでも、メーカーの「夢」を感じさせてくれます。

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当時ハマっていたパチンコは、「フィーバー」や「ブラボー」。

メーターのリセットつまみを回して積算距離を「777」に合わせ、

何も知らない従兄弟に見せると、

「えっ、777じゃ!」

と本気で驚いていました。

もちろん種明かしをすると、

「なんじゃ、それ。」

と肩を落としてがっかり。

その落胆した表情が、今でも忘れられません。

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40年以上の歳月が流れ、メッキにはサビが浮き、

ゴム製ダンパーもすっかりへたってしまいました。

それでも、このメーターは私にとって単なる部品ではありません。

青春時代の思い出が詰まった、大切な宝物です。

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会社では変わり者、異端児と言われていたMちゃん。

でも仕事を離れれば、ごく普通の常識人でした。

剣道は有段者。

バイクはエキゾーストパイプを擦りすぎて穴が開き、レーシングすると時々白煙を上げるほど乗り込んでいました。

昭和のライダーらしい、豪快で自由な生き方だったと思います。

あれからずいぶん年月が経ちました。

今もどこかで元気に過ごされているでしょうか。

このタコメーターを見るたび、バイクに夢中だった昭和の熱気と、Mちゃんのことを思い出します。

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